<ビデオ撮影>
いつもは、お客様からのビデオの編集を担当していますが、仕事柄撮影も依頼されることもあり、この間も市から
ビデオ撮影(歌、踊りの撮影)を 依頼されてしまいました。(因みに、当店では、撮影は扱っておりません。)
その仕事がやっと終了しましたので感想と反省を兼ねた 報告をいたします。
撮影は素人レベル、しかも使用するビデオカメラは普通の市販品と、今思い返すと無茶な撮影でしたが、以外と
綺麗なハイビジョン映像に仕上っていました。(市販ビデオカメラの性能アップに改めて感謝感激です。)
当然ですが、これらの仕事はボラン ティアです。が、後日、ディスク代をお礼として頂きました。
撮影にあたって配慮したこと
ステージはグループ発表でしたが、個人の映像を多くし、一人ひとりにとっても記念になるようにしました。
その為、できるだけアップ の映像を多くしてみました。 アップ映像で全員を隈なく撮影すると、パーンによる
ロングカット映像になると思いますが、それでは単調 なビデオになってしまいますので、それを防ぐ為にカメラを3台を使いショートカットの結合で行くことにしました。
3時間のステージでしたが、以上の方針で撮影を行いました
ので、トータル9時間分の映像になってしまいました。
今回、3台の カメラ(各々、S、C、H社製)を使用し、約3時間のフルステージを撮影しましたので、色調調整、
映像・音の選択と編集作業の大変さは皆様の想像通り です。
結構な時間、編集作業で、出演者(約200名)の映像を見ていると、いつの間にか出演者と知り合いの様な感覚に陥ってきます。 後日、試写会で出演者の人達にお会いする機会があったのですが、その時は旧知の友達に会っている様な妙にうれしい気持ちに
なりました。
2013/6
<テープのカビ> 2012年7月25日
このところ、VHSテープのビデオ変換(DVDダビング)の依頼が相次いでいますので、作業をしながら思った
こと、気づいたことを書いてみます。
2000年代に録画されたVHSテープ映像には殆どの場合劣化は見られませんが、1980年頃のテープになります
と残念ながら磁力劣化によると 思われる画像劣化が見られるようになります。と同時に、カビの発生が原因と思われる
極度の画像劣化の発生が目立つ様になってきます。
カビは比較的分かりにくいものですので、カビが見える様になった時には万事休す。こうなるとビデオデッキに致命的な故障を引き起こすため、 再生は不可能になってしまいます。
カビはテープに着いたゴミをもとに成長するそうですが、これが多重層構造のテープ内のバインダ(ポリエステル上に
磁性体を接着するもの)にまで 入り込むと、磁性体が剥がれるという最悪の状況を引き起こすことになります。
磁性体がヘッドにこびり付くと、もはや正常な再生は不可能になって しまいます。厄介なことにカビの発生が見えない
テープでも、所々にこの様な箇所が存在することがあります。最近のテープの状況を考えますと、古い テープには潜在的にカビがあると判断した方がよいかもしれません。
尚、幅広のテープ形状から、VHS、ベータは経年耐性が良いようですが、miniDV、Degital8、VHS-Cになりますと、
保存環境にもよりますが、磁性体の剥がれから、テープ切れにまで進むのが早いようです。そうなりますと、テープを
接合しても次々とテープが切れるようになり、もはや再生は不可能となります。
・当店では、カビが目視できる場合はデッキへのダメッジを考慮して、お客様のご依頼をお断りしておりますが、カビが
目視できないレベルのものについては、最悪の場合、簡易テープクリーニングをかけることを前提に、リスクを背負って
ビデオ変換を実施しております。 しかし、カビの発生したテープは、カビを取っても映像は元には戻りませんので、
大切なテープは早めにディスクへバックアップしておくことをお勧めします。
<ステディビデオカメラ> 2011年9月27日
ビデオカメラ用補助装置の中から、ブレ対策品を紹介します。
撮影したビデオを観るのは楽しいひと時です。運動会、結婚式、発表会など、想い出深いビデオならなおさらです。
が、 そのビデオがブレまくっていたら、その楽しさも半減し、疲れきってしまいますね。皆様からご依頼のあるビデオ
は、プロの方が撮影したビデオはほんの稀で、やはり手振れ対策には苦労している様です。
特に最近のカメラは小型軽量化が 進んでいるため、手振れに関しては逆に悪くなっている様に感じます。
(その為、手振れ防止用の画像処理機能をインストールしたビデオカメラが主流になっていますが、完全に手振れを抑えきることは出来ないようです。)
と言う事で、ビデオカメラ用に開発された手振れ防止のための補助装置を紹介致します。 装置には、放送局が使って
いる数百万円クラスの物から、スマートフォン用の1万円を切る物まで幅がありますが、 個人用として編集者自身が興味を持った数万円クラスの物をご紹介致します。
Modosteady 585-1(Manfrotto社) 、
Flycam Nano( ) 、
ペガサスⅡ( ) 、
Lensse Midxスタビライザ(HAGUE) 、
ちょっと高価ですが、Stedicam Merlin( ) 等
これらは、いづれもを振り子の原理を使ってブレを抑える物で、総重量が1㎏前後の物が多いようです。
興味のある方は一度検索してみると良いと思います。又、これらの装置を使って撮影した動画がネット上にアップ
ロードされて いますので参考にするのも良いと思います。以前、紹介いたしました「世界街歩き」の映像には及びませんが、映像が格段にレベル アップすること請け合いです。
当社にビデオサービスを依頼されるビデオは、お客様にとってお宝映像だと思いますが、その種類は本当にいろいろです。 そこで、いつもの通り、独断と偏見で、お宝映像について感じたことをメモります。
その1、マスターの映像画質ですが、殆どのお客様は画質の良し悪しを問題にしていない様です。
時には、このレベルの画質で良いのかどうか心配になる程劣化が激しいものも有りますが、殆どの場合、
OKでした。 (あくまで映像の内容と言う事で、お客様の思い入れが伝わってきます。)
その2、当初、日常の何気ない情景の写真/ビデオがお宝ビデオとして多いのではと思っていましたが、数は少ない
様です。 やはり、人生の節目のイベントがお宝映像として多くなります。
(例えば、結婚式、七五三、同窓会/同期会等)又、 旅行、演奏会、大会などが目立ちます。 サービス担当者
としても、お客様の人生の輝く瞬間を共感でき、うれしい気持ちになることが出来ます。)
その3、サービスの依頼者はビデオに写っている人のご両親様からのものが多く、お子さんの子供の頃の映像を大切に
持っていたい気持ちが伝わってきます。 逆に、親の写っているビデオの依頼は少ないですね。
その4、団塊世代の人達(元企業戦士)が己の足跡を振り返る様な映像は少ないと感じています。 多分、この年代の
人達は、現役でまだまだ頑張っているものと想像されます。
改めて団塊世代にエールをお送り致します。
2008/12/19